保健所・保健センターで働ける歯科衛生士の資格~安定した職業~
2020年11月04日
歯科衛生士が働く場所は、歯科クリニックや病院ばかりだと思われがち。
しかし、歯科衛生士は歯科衛生士の仕事場は、歯科医院・大学病院・保健所・介護、障害福祉施設などから一般企業まで多岐にわたり、地域社会で暮らす幅広い人たちの口や歯の健康を守っているのです。
歯科衛生士という職業に興味のある皆さんも、資格を取得したらどのような場所で活躍したいのかを明確にしておけば、歯科衛生士としてやりがいを持って働き続けることができますよ!
今回は、歯科衛生士が働く仕事場の中でも、保健所と保健センターに焦点を当てて、保健所と保健センターの違いやそれぞれの仕事内容、求人の特徴についてご紹介したいと思います。
保健所と保健センターの違い
保健所は、地域住民の健康や衛生を支える公的機関の1つ。
地域保健法という法律に基づいて、都道府県や政令指定都市、中核市などに設置されており、医師や保健師、栄養士や薬剤師といった、多種多様な医療関係者が配置されているのが特徴です。
もちろん歯科衛生士を保健所に配置される医療関係者に含まれています。
地域住民の疾病予防や健康増進、快適な住まい環境や食品に関する相談、各種検査など幅広い行政サービスを提供しているので、保健所の果たす役割は大きくなっています。
一方保健センターは、保健所と同じく地域保健法という法律に基づいて設置されている行政機関。
保健所が広域的に地域住民の健康や衛生を支える役割を持っていることに対して、保健センターは市町村に設置されていることから、より住民と身近なかかわりを持ちながら健康や衛生を支えています。
保健所・保健センターでの歯科衛生士の仕事
保健所や保健センターにはさまざまな医療職が配置されていますが、歯科衛生士もこれらの行政機関に配置される職種の1つです。
保健所や保健センターに配置されている歯科衛生士がどのような仕事をしているのか、具体的な仕事内容を知っておきましょう。
まず保健所で働く歯科衛生士は、管轄する地域全体を視野に入れて歯科保健のプロジェクトを発展させていく役割を果たしています。
具体的には、歯科保健(8020運動)を啓蒙するための企画を立てたり、歯科の健康や疾病の予防を推進するようなプロジェクトを考えたりと、プランナーとしての役割を持っています。
一方保健センターでは、保健所が企画したサービスを実際に市民の皆さんに提供する役割を持っているのが特徴。
保健センターで働く歯科衛生士は次のようなさまざまな業務を行っています。
・乳幼児の歯科検診でブラッシング指導やフッ素塗布
・妊婦さん大人の方に対しての歯科予防相談
・保育園や小学校での歯磨き集団指導
・高齢者に対する口腔診査
・在宅の高齢者の訪問歯科
…etc
地域住民との距離感の違いはありますが、保健所・保健センターどちらも市民の皆さんのニーズに応えるやりがいがある職場です。
歯科衛生士の資格を取得したらどのように知識や技術を役立てたいのかを考え、理想的な職場を選べるようにしておきましょう。
保健所・保健センターでの歯科衛生士の求人
歯科クリニックや病院では豊富な求人数があるため、歯科衛生士としての就職先に困ることはありません。
しかし、地域に住む幅広い人々の口腔衛生を守る仕事である保健所・保健センターの仕事は、求人数が少ないことが難点。
保健所・保健センターの求人が出ないため、求人が出るタイミングを待ちつつ歯科クリニックや病院で歯科衛生士として勤務するという人もいるくらいです。
また、保健所・保健センターでは働いている歯科衛生士が少ないだけでなく、公的機関で安定的に働けて離職率が低くなっているのも、求人数が少ない要因となっています。
たとえ求人が出たとしてもすぐに充足してしまうので、地域の歯科衛生士会などの情報をこまめにチェックしておくと良いでしょう。
ご紹介したように、歯科衛生士という仕事はさまざまな現場から必要とされています。
人の役に立てる魅力あふれる仕事のひとつが歯科衛生士という職業。
皆さんも社会に貢献できるやりがいのある仕事をしませんか?
なにわ歯科衛生専門学校では、あなたのやる気、歯科衛生士への夢を応援します!